朝の心

 毎朝,校内放送で神父様が3分程度のお話をされます。南山では 「朝の心」 と読んでいます。生徒は黙想して話を聞き,その内容と感想を 「生活の記録」 に書いています。
 次の文章は,4月22日に浜口末明神父様が話された内容です。
 保護者の方は,ぜひ一度,お子様の 「生活の記録」 をご覧になってみてください。
 
 「記録」と「・・・」  『朝の心』2010.04.22(木)
高校一年生一人ひとりに、高校での抱負について尋ねたところ、「大学へ合格できるように頑張りたい」とか、「文武両道」「部活と勉強を両立させたい」とか、希望にあふれた答えがかえってきました。その中に一人、「皆勤賞をとれるように頑張りたい」と答えた生徒がいました。
抱負を抱くことは、自分の目標をはっきりと見定めるために大切なことです。どの抱負もそれを実現するためには、日々の努力が欠かせませんが、その中でも皆勤賞は一度でも途切れたらそれで終わりになります。一日一日の地道な努力が求められます。非常に地味ではありますが、だからこそ最も素晴らしい賞といえるでしょう。
皆勤賞もさることながら、プロ野球で連続全イニング出場記録を更新し続けている選手がいました。阪神の金本知憲(ともあき)選手です。広島時代の1999年7月21日から続いていた記録が、先日1492試合にしてついに途切れたとのニュースが流れました。金本選手は開幕前に肩を痛め、まともにボールを投げられる状態ではなかった、とのことです。それでも今シーズンすでに18試合にフル出場していたのですから、すごいものです。しかし「これ以上出てもチームに迷惑がかかる。記録は途切れてもいい。チームが勝つためにメンバーから外れる」と言って、自らベンチに下がることを申し出たといいます。
 確かに記録が途切れたのは残念ですし、誰よりも本人がそれを最も強く感じているのではないでしょうか。しかし、自分の記録よりもチームの勝利を優先させたその行為は、賞賛されるべきものだと私は思います。ソフトバンクの王貞治会長が、「選手は記録のためにやっているわけではない。野球人として正しい判断をしたのではないか」と言っているように、それは当然といえば当然でしょう。しかし、ややもすると記録にこだわるのが人間です。なのに、自己の記録よりもチームの勝利を優先させた金本選手の姿勢の中に、プロとしてのもう一つの大切な面を見せてもらったような気がしました。
 学年末も近づいた3月のある日、皆勤賞に挑戦していた一人の小学6年生の生徒が、登校途中道で泣いている一人の小学1年生を見つけました。理由を聞くと、忘れ物をしたというのです。取りに帰りたくても、通学途中にある家に大きな犬がいて、いつも吠えかかってくる。大勢で歩く時は何ともないが、一人だと怖い、というのです。その6年生は困りました。一緒に取りに帰ると学校に遅刻して皆勤賞がだめになるのです。だからといって、その小学一年生をそのまま放っておくこともできず、一緒に取りに帰ることにしました。そのために皆勤賞をもらうことはできませんでしたが、その6年生は言いました。「あの時、あの子をほったらかして皆勤賞をもらっても、嬉しくなかったと思う。皆勤賞よりももっと大切な宝物をもらった…」と。
 
皆さんにも全員、皆勤賞をめざして努力してほしいと思います。しかし場合によっては、個人の賞よりも価値あるものがあることも念頭においておきましょう。しかしそれが自分の努力を怠る言い逃れになってはいけません。
何ごとにしても、一日一日の努力の積み重ねが皆さんの中に宝となって蓄積され、それが長い人生を生き抜いていくための大きなエネルギーになっていくのです。

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